ピザ窯の設計図は、土台に使うブロック、ピザ窯に使う耐火レンガを選んで、その選んだブロック、耐火レンガのサイズで書いていきます。設計図を作らないと耐火レンガがいくつ必要なのかが分かりません。
ピザ窯の土台の設計図
とりあえず下書きとして書きながらイメージを作っていくって感じに思っていたんですけど、その下書きがそのまま設計図になっちゃいました。
ピザ窯の土台部分の図はこんな感じです。
雑すぎる。。。でも、ブロックを3段積むだけなので、これでもいけました。
僕が選んだブロックは重量ブロックで、長さ390㎜高さ190㎜でした。ブロックの厚みは150㎜のものと120㎜のものを組み合わせて、土台部分は900㎜×900㎜になるようにしました。
上の雑な図を読み解きますと、両サイドのブロックに150㎜のものを使って、奥と真ん中のT字に120㎜のブロックを並べました。それを3段積みます。
ピザ窯本体部分の設計図はこれよりはマシですが、完全フリーハンドです。人様に見せられるような立派なもんではないのですが。。。
自作ピザ窯の設計図
まずは、一番下の段、土台の上に並べる火床(薪を燃やすところ)に耐火レンガをいくつ、どうやって並べるかっていう図です。
ピザ窯の土台が900mm×900mm(90cm)なので、そこに収まるようにレンガを並べます。
一番上の立方体は今回使う耐火レンガのサイズです。普通サイズのレンガと半マスのレンガを使います。
並べてみて目地の幅を決めました。
下の四角は焼床のサイズです。ピザをのっけて焼く部分です。このサイズの木枠を作って、そこに耐火コンクリート(アサヒキャスター)を流して耐火コンクリートの板を作ります。
で、今度はレンガを上にどんな感じで積んでいくのかっていう図を書きました。
こんな感じで積んでいきます。
耐火レンガを何段積んで、火床の板を乗せる部分をどうするか、と前面の穴をどうやって塞ぐか(小さくするか)を書いています。
そして、いよいよアーチ部分の図です。
アーチにするのに一列に何個のレンガが必要なのか、レンガをアーチ状にするためにレンガとレンガの間にかます楔(くさび)の角度なんかも計算しました。(計算についてはもうちょっと下に書いています)
そんで、アーチ部分に普通のサイズのレンガと半マスのレンガをいくつ使うのかを数えるための図を書きました。
計算方法もあるのかもしれませんが、よく分からないので図に起こして、数えました^_^
四角い穴は煙突の穴です。
アーチの部分の設計ができたら、アーチにレンガを積むための木枠の図を書きました。
この図はイメージです。実際にはこれよりほんの少し小さいサイズにする予定です。ビタのサイズで中に入らないのが一番どうしようもないので。
で、最後にレンガ積みのイメージ図を1段目から6段目まで書いて、必要なレンガの数を出しました。
アーチ部分の前面と背面を塞ぐレンガはちょっと多めに見積もって、あと煙突に使うレンガも足して、僕の計算では、ピザ窯に必要な耐火レンガの数は、普通サイズのレンガが132個、半マスのレンガが32個ということになりました。
この数にちょっと予備を加えて、耐熱レンガをホームセンターに注文しました。必要なレンガの数を割り出すために設計図を書いたと言っても過言ではありません。
アーチの計算
ピザ窯のアーチ部分ってどうやって作るんだろ?適当に乗せていくの?イヤイヤ、その前に木で枠作んなきゃいけないんだからちゃんと計算しなくちゃいけないんだよね。。。?
僕が買ったピザ窯の本にも、ネットで探してみてもアーチ部分の計算の仕方とかレンガをアーチに積む時に使うクサビの作り方(計算の仕方)が見当たりませんでした。
見当たらないんですが”計算通りにレンガのアーチを組んで”とか”計算した角度のクサビをかまして”というのは見かけるので、みんなちゃんと計算してるんだと思います。
この方法で合っているのかどうかは分かりませんが、僕が一応なんとなくした計算の仕方です。2πr?サインコサインタン…._| ̄|○
アーチ部分ですが、僕は普通に半円を組もうと思っています。
アーチの半円の直径は606mmで、高さ(半径)は303mmです。入らないと困るので、直径を600mm、半径を300mmとして計算しました。
レンガのサイズは、長さが230mm、幅が65mm、奥行きが114mmです。アーチを組むときは65mm×114mmの面を前にして縦にぐるっと積んでいきます。
こんな感じのイメージです。あくまでイメージです。サイズとか、角度とかはこの図は適当です。
アーチの内側の半円の直径は600mmです。60㎝。
円周を求める公式は2×3.14×半径なので、半円の円周の長さは
2 × 3.14 × 300mm ÷ 2(半円だから)= 951.42mm ≒ 952mm(だいたい952mm)
内側の半円の円周が952mm。
952mmにレンガをいくつ並べられるかといいますと、
952mm ÷ 65mm(レンガの幅) = 14.6461….
並べられるレンガは14個とちょっと、ということになります。
目地部分、クサビの計算
クサビは、耐火レンガをアーチに積むためにレンガの角度を調整するためのものです。
クサビはこんな感じに使います。
さて、ここから上の計算で14個とちょっとの「ちょっと」を目地の数で割って均等に内側のレンガとレンガの間の目地幅を計算しました。のですが、実際の作業でクサビを使うときには、差し込み加減でいくらでも調整できたので、細かく計算する必要はなかったんですけど、、、せっかくなので載せておきます。
952mm(内側の円周) – 910mm(レンガ14個の幅の合計) =42mm
42mm ÷ 15(目地の数) = 2.8mm
アーチのレンガの目地の内側の幅は2.8mmとなりました。
なりました、って言っても2.8mmですからねー。きっちり2.8㎜で積むなんてことができるとは思っていません。クサビを作るときの一応の計算です。
今度は外側の円周を計算します。
こんな感じです。直径は両サイドにレンガの長さ分、114mmずつ伸びたってことで、直径は834mm、半径はその半分で417mmです。(外側の計算の時は内側直径は606mmにしました)
2 × 3.14 × 417mm ÷ 2 = 1309.38 ≒ 1310mm
外側の円周は1310mm。内側と同様にそこからレンガの幅を引いいて、目地の数で割ります。
1320mm – 910mm(レンガの幅の合計) = 400mm
400mm ÷ 15(目地の数) = 26.666…..
アーチの外側の目地の幅は26mmくらいということになました。
レンガとレンガの間の目地、クサビの形はこんな感じになります。
外側の26.6666….mmは26mmにしています。内側の2.8mmはそのままにしていますが、実際はのこぎりで小数点以下のレベルまでキッチリ切ることは出来ませんし、やる意味もないと思っています。だって、レンガの大きさもけっこう適当といいますか、モノによって違ったりするので、一応の計算です。
困るのは目地を大きく取り過ぎて、レンガが、ちゃんと14個入らないことなので、クサビは気持ち小さめ小さめに切っていきます。
で、このクサビを作るのに図にあるように”?”のところの角度が分からないと作れません。
この計算がめんどくさい。
緑の補助線を引いて、クローバーのとことの角度を求めます。
えっとーーー、図が適当なので分かりづらいですが、Aの部分は下と同じ長さです。なので、
26mm – 2.8mm ÷ 2 = 11.6mm
11.6mmがAの長さになります。
こっからサインコサインタンジェント的なことが出てくるのですが、大丈夫です。
という便利なサイトがあるので、ここに補助線を引いたことでできる直角三角形の底辺(11.6mm)と斜辺(114mm)を入れると、Bの長さと♣の角度がいっぺんに出てきます。
Bの長さが113.40….
♣の角度 θが84.15….度。♣の角度は”?”の角度と一緒なので、作るクサビはこんな感じのはずです。
これがあっているのか、それとももっと簡単な方法があるのか、はたまた、こんな計算なんかしなくたってアーチに積めるのか、はまったくもって分かりませんが僕はこんなふうに計算してみました。
何度も書いてますが、一応の計算です。実際にはmm単位できっちりこなすことは無理でしょうし、作業の目安くらいの感じで使っていこうと思っています。
目安にしては面倒くさかった。。。
ピザ窯作りにコメントや質問をちょこちょこ頂いていて、嬉しい限りです。もし良かったら、このブログを参考に作られたピザ窯の完成写真などもコメント欄から送って頂けると、このブログに掲載させていただきます。ピザ窯ライフを分かち合えたら嬉しいです!(^o^)!
つく◯ぽ!自作ピザ窯、自作石窯レポート
私もやはりアーチ型のピザ釜に羨望感を抱いていたことと難しいことに挑戦することで自分のDIYの力が上がるのではと挑戦している最中です。
ピザ釜の設計をしていても実際の作業を進める上で必要なアーチ型の設計、楔の設計と必要なノウハウが説明されていませんので貴兄のこの説明は本当に助かりました。
完成した暁にはまたご連絡したいと思います。
村岡 晨さん、こんにちは。
そうなんですよねー、みなさん計算通りって書いているのにその計算が載ってないんですよね〜^_^
僕の拙い計算方法を参考にしてくださり、ありがとうございます!頑張って書いたかいがありました。
はい、ぜひ、完成したら教えて下さい!完成したピザ窯の写真とかもコメントに入れてもらえるとたのし~です^_^
コメントありがとうございました。