数年前、金継ぎを初めてやってみたそーです。
人生初の金継ぎの記録、錫継ぎだけど。
で、あれから、、、忙しさにかまけてなかなか金継ぎできずにいました。
そんな金継ぎ超初心者のそーに、金継ぎセットの「つぐキット」を使ってみない?というお話をいただきまして、「つぐキット」を使わせてもらうことになりました〜!
コレです。
公式サイト、楽天、Amazon、ヤフーショッピングのどこでも現時点では金額は一緒ですし、送料もどこでも無料です。
僕が初めて金継ぎをしたときには、自分で色々調べて、材料はネットで、道具はネットとホームセンターで、バラバラにあっちこっちで買い揃えました。こんな感じに。
人生初の金継ぎをやってみて分かったことメモ
漆を3種類も買ってます。もーそれだけでけっこうなお値段になっちゃいますし、それぞれの漆がだだあまりです。砥の粉とか真綿とかも必要なのはほんのちょっとなのですが、その量では買えないので、どうしてもあまってしまいます。
そんなわけで、もー最初に言っちゃいますが、初めて金継ぎをする方は「つぐキット」で始めるのをおすすめします。声を大にして。
「つぐキット」以外にも金継ぎに必要なものもありますが、特殊なものはすべて「つぐキット」に入っています。そんな「つぐキット」の中身と「つぐキット」以外に金継ぎに必要なものを紹介していきます。
目次
「つぐキット」とその他に必要なものの動画
この記事と同じ内容の動画です。5分ちょっとなのでサラッと見られるかと。
「つぐキット」には何が入っているの?
今回、提供してもらった「つぐキット」は「つぐキット金銀」です。他にも金だけのものや、金が増量されているセット、プラチナが入っているセットなどが用意されていますが、金、銀、プラチナなどの蒔く金属?の種類や量が違うだけで、その他の漆などの材料や金継ぎ道具などはどれも同じです。
まだなんにもしてないのにすでに満足してしまいそうなほどの重厚感のある箱です。この見た目だけでもテンション上がりますよね。
金継ぎのやり方が載っている「手順書」も一緒に入っています。
これを見ながらやってもいいのですが、「つぐキット」を使った金継ぎのやり方を丁寧に解説している動画がります。僕もそれを見ながらやりました。
で、「つぐキット」の箱の中身をざっと広げるとこんな感じです。
まずは「漆(うるし)」…30gの生漆(きうるし)が入っています。この漆に他の材料を混ぜて器どうしをくっつけたり、金粉をくっつけたりします。
一緒に写真に写っている長い方の小瓶に入っているのは「砥粉(とのこ)」と「木粉(きこ)」です。これらを漆と混ぜて、粘土のような状態にして欠けや合わせ目の小さな窪みなどを埋めていきます。
で、小さな方の瓶に入っているのが「黒粉」と「弁柄粉」です。これを生漆と混ぜて「呂色漆(ろいろうるし)」(黒い漆)にしたり「朱合漆(しゅあいうるし)」(赤っぽい漆)にしたりして、仕上げの方で使います。
僕は金継ぎを始める時に「生漆」「呂色漆」「朱合漆」の3本を買ったのですが、この黒粉と弁柄粉を混ぜることで1つの漆から呂色漆と朱合漆を作ることができるのです!画期的!
そして、金継ぎに使う主な道具たち。
左から「面相筆」…前回の金継ぎ記事のときにも書きましたが、筆も色々買ったけど、結局この面相筆しか使いませんでした。
「竹べら」…固め錬ねった漆を器に塗りつける時に使います。前回は100円ショップのヘラを使ってたんですけど、この竹べらのほうが繊細に塗りつけられるので◎
「スプーン」…砥粉とか木粉とかを少量出すためのスプーンです。
「プラスチックヘラ」…漆と他の材料を混ぜる、練る時に使います。
「スポイト」…少量の水をスポイトで取って足します。全体が少量なので、水加減もスポイトを使って調整します。
「マスキングテープ」…器をずれないように留めたり、ザラザラの器(土物など)を継ぐときなどに、漆が余計なところに付かないようにマスキングしたりします。
それから、「漆を混ぜる板」…まだ紙を剥がしてませんが、はがすと透明な樹脂の板です。この上で漆を混ぜてから使います。
そして、「紙やすりと耐水ペーパー」…どちらもヤスリですが、それぞれの使い所があるみたいです。
金や銀を蒔く時に使う「真綿」…真綿は木綿のワタじゃなくて蚕(かいこ)が作った繭(まゆ)です。
繰り返し使えるのでこの量で十分なのです。金用と銀用に2つ入っていました。
「金消粉」と「銀消粉」。金継ぎには金の他に銀や錫(すず)などを使って仕上げることもあります。中を開けてみると、
金消分0.1gがこのくらいです。
銀消粉0.2gで、この位の量が入っています。重さで言えば銀は金の半分くらいなので、倍の重さでも金よりちょっと多いかなってくらいです。
0.1gの金消粉で、そば猪口ひとつ分の金継ぎができました。とはいっても、真っ二つに割れてたし、大きな欠けも埋めたので、まあまあの量の金消粉が必要な金継ぎだったと思います。もちろん上手な人がやれば、もっと効率よく蒔けるのかもしれません。
大きめの器を金継ぎしてみたいとか、いくつも金継ぎしたいという人は、別売りの金消粉を一緒に購入するか、金が多く入っている「金増量つぐキット」を選ぶのがおすすめです。
「ゴム手袋」…金継ぎは漆を使うので、ゴム手袋は必須です。カブれちゃいますからね。ゴム手袋は、もちろんこの一組だけでは足りません。特に僕のような素人は、すぐに漆をゴム手袋に付けちゃうので、しょっちゅう交換しなくちゃいけません(そのままやると器が漆まみれになるので)。
そんなわけで、ゴム手袋のように「つぐキット」以外に必要なものをまとめました。
「つぐキット」以外に必要なもの
「つぐキット」には金継ぎに必要な特殊なモノはほぼほぼ入っています。が、自分で用意しなければいけないものがいくつかあります。
使い捨てゴム手袋
まずは、さっきの「ゴム手袋」。
僕は特に撮影しながらの作業だったので、ゴム手袋を着けては外してを繰り返していました。撮影をしなくても、安心して金継ぎをするためには、ガッツリ用意しておいたほうがいいと思います。写真のはホームセンターで1箱1500円くらいのものです。もちろんネットでも買えます。
「つぐキット」の公式サイトでは金継ぎ用のアームカバーも売られているので、お肌の弱い方はゴム手袋と一緒に使うとより安心ですね。
無水エタノール
それから、「無水エタノール」。感染症対策用のアルコールスプレー(通常70%以上アルコールが入っている)でもOKです。
うちでは無水エタノールを汚れ落としとしてちょくちょく使うので、大きなサイズも持っていますが、金継ぎにしか使わないのであれば小さいサイズでも十分です。無水エタノールで、漆を落とすのに使う油をきれいに拭き取ります。主に後片付けに使います。
薬局、ドラッグストアで売っています。もちろん、ネットでも。
「使い捨てゴム手袋」と「無水エタノール」はうちにない方もいると思います。金継ぎにはかならずいるものなので、用意しておく必要があります。
平刀などの彫刻刀
あと、うちになさそうなもの繋がりで言うと、「彫刻刀」。
余分な漆をカッターで削るのですが、深さのあるお皿とかそば猪口の底(内側)とかはカッターでは削りにくい。ってゆーか削れない。ので、そーいったものを金継ぎするなら必須だと思います。個人的には。
室(むろ)ダンボールなど
漆は、湿気があると固まります。ので、室(むろ)と呼ばれる箱や棚に入れて、その中に濡れタオルも一緒に入れて湿度の高くして漆を固めます。
とはいっても特別なものではなく、写真のように「ダンボール」に「ビニール(袋)」を敷いて、濡れ「タオル」を入れれば完成です。
その他の必要なもの
その他に必要なものは、だいたいおうちにあるものだと思います。
「ハサミ」…ヤスリやマスキングテープををカットしたりします。
「カッター」…余分な漆を削ったりします。けっこう使います。
「水入れ」…何でもいいので、ちょこっと水を入れられるもの。
「油」…サラダ油です。漆で汚れたプラスチックの板やヘラ、筆などの漆を落とします。
「小麦粉」…小麦粉を水で練って、漆と混ぜて器どうしをくっつけるのに使います。
「テッシュ」…何かと拭き取ります。
「ラップ」…大きく欠けた部分を埋める刻苧(こくそ)ってゆー漆と色々混ぜたやつを保存しとくのに使います。
「付箋」…漆を塗った日付を書いて貼っておきます。スマホに記録しとくでも、もちろんいいんですけど。
あ、あとおっさんにはこれが必要です。
「老眼鏡」です。金継ぎはなかなかに細かい作業なので、これがないと全く見えませぬ。。。
これだけ揃えれば、金継ぎができます。当たり前ですが、金継ぎする欠けた器、割れた器ももちろん必要です!
「つぐキット」で金継ぎを始めよう!
「つぐキット」には僕のような初心者にとって、必要十分な金継ぎの材料と道具が入っていました。
「つぐキット」にはいっている金継ぎに使う材料を見て、おしゃれだけどちょっと少ないんじゃない?と思われる人もいるかもしれませんが、それぞれの材料はちょっとずつしか使わないので、漆、黒と赤の粉、砥粉、木粉は、この量でかなりの金継ぎができます。
小皿2つと、そば猪口1つを継いで、この量が残っています。(しかも、けっこう無駄に多く練ってしまっているにもかかわらず)
最初にも言いましたが、僕がそれぞれを個別に買った漆とか砥粉とか真綿とかは、ものすんごい量が余ってしまっています。。。ホント無駄!
道具も、僕が初めて金継ぎをした時に買い揃えたものが全て入っていて、申し分がないというか、「つぐキット」で始めれば、あっちこっちのホームセンターをうろうろしなくていいし、何本も筆を買わなくて良かったし、なんか金を蒔く竹筒とかいらんモノ買わなくて済んだはずだし。。。
「つぐキット」めっちゃいいです。
そんな「つぐキット」を使って金継ぎ初心者のそーが実際に金継ぎをしてみた様子はこちらです。
自分で継ぐ!「つぐキット」で金継ぎしてみた感想と口コミ