「時代変われば!~昔のニッポンは衝撃の習慣だらけ~」という今田耕司と杉原杏璃が司会していたテレビ番組で「江戸時代は酒としてみりんを飲んでいた」ということを初めて知ったそーです。
えっ?そうなの?みりんって飲めるの?
「時代変われば!」によると、江戸時代は、みりんは調味料ではなく、飲むお酒だったのだとか。当時飲まれていたみりんは現代の調味料としてのみりんほどの甘さはなかったようですが、甘みのあるお酒は女性にも好まれていたようです。
というわけで、うちにあった「みりん」を飲んでみました。
みりんとは、みりん風調味料とは
みりんを飲む前に、いつも何気なく使っているみりんとは、どうやって出来てるの?をざっくりと。
【上等な本みりん】
蒸したもち米に米麹、焼酎をくわえ、糖化・熟成させる。醸造、熟成は2年がかり。アルコール14度くらい
上等なみりんは、ゆっくりじっくり熟成させるので作るのに時間がかかるんですね。みりん作りに使う米も国産で、焼酎も乙類の本格焼酎だったり、と原材料にもお金がかかっています。
【普通の本みりん】
蒸したもち米、うるち米に米麹、醸造アルコール、糖類(水飴など)を加え、2〜3ヶ月で糖化・熟成させる。アルコール14度くらい
普通の本みりんは、上等な本みりんほどの原材料、熟成期間ではないものの、ちゃんと糖化、熟成という工程でつくられています。
【みりん風調味料】
糖類、米、米麹、酸味料、調味料などを混ぜあわせる。アルコール1%未満
みりん風調味料は、まさに”風”です。原材料表示の一番最初に糖類が書かれているように、一番多く入っているのは、糖類です。混ぜるだけで作られるので、甘みは糖類そのものの甘みです。
ざっくり過ぎですが、こんな感じです。
うちでは、普通の本みりんと上等なみりんを使い分けています。
みりん風調味料は安いので若いころはついついそっちを選んでいましたが、最近は、もういい歳だし本みりんにしようかと。
みりんの飲み比べ
上等なみりん代表は、おそらく上等なみりん界では一番有名な「三州三河みりん」。
普通のみりん代表は、「マンジョウ 本みりん」です。
「三河みりん」のラベルです。
もち米は佐賀、愛知、北海道産で米麹のお米も愛知県産、使っている焼酎も国産米を使って自社製なんですね〜
対しまして普通の本みりん代表のラベル。
タイ産のお米も使っています。順番から言ってタイ産のお米のほうが多いってことですね。
醸造アルコールです。醸造アルコールってなんだか化学製品的なイメージを持っている人もいますが、トウキビなどを原料とした蒸留酒のことで、焼酎です。
さて、グラスに注いでみました。
左の濃い色のほうが「三河みりん」、右の一見入ってなさそうなのが「マンジョウ 本みりん」です。
マンジョウ 本みりん
《香り》 ほんのり甘いエタノールな感じ
《味》 甘っ!の後にふわっとアルコール感
正直、ちょっと舐めるくらいならできるけど、お酒としては飲めない。
三河みりん
《香り》 甘いような、酸っぱいような、いい香り。うーん、こんな香りの何かがあったような気がするんだけど、、、。あ!紹興酒みたいな香り!
《味》 まろやかな甘味でほんと、ザラメ入れた紹興酒みたいな感じ。これなら飲める。氷入れればもっと飲みやすくなりそう。カクテルにも使えそう。
酒は辛口だ!っていう酒豪の人はわざわざ飲まなくていいと思いますが、江戸時代に女性やお酒があまり得意でない人に好まれたというのは分かります。
普通の本みりんの方は、ちょっと舐めるのが限界でしたが、三河本みりんの方は、この記事を書きながらちょっとずつ飲んでしまいました。
マンジョウ本みりんがダメだ、と言ってるわけではありません。いわゆる普通の本みりんはお値段も普通で、普段使いでとっても助かっていますし、なくてはなりません。
ただ、飲めるのか、と言ったら、三河みりんは美味しく飲めて、普通のみりんは飲めないねって結果になったということです。
そうは言っても、飲んで美味しいみりんを調味料として使って不味くなるわけないですよね。