ちまたではコールドプレスジュースなるものが注目されています。
昔からあるジューサーミキサーは高速回転で、野菜や果物を粉砕してジュースにするもので、高速で回転し熱が発生するので、野菜や果物の栄養が壊れてしまうらしい。
それに対して、コールドプレスジュースとは、スロージューサーと呼ばれるジューサーで搾ったジュースのことで、低速でゆっくりと野菜や果物の細胞を壊さず搾ることができます。そうすることによって、野菜や果物に熱が加わらない状態の生のジュースを飲むことができるというものです。
生の野菜や果物のジュースは、同じ量の生の野菜や果物そのものを食べるよりも楽に取ることができますし、栄養の吸収率も4倍と早いです。
野菜や果物の栄養素については僕自身が計測することができないので、比較のしようがありませんが、スロージューサーと昔ながらのジューサーミキサーを使ってジュースを作る時の違い、それぞれで作ったジュースの味わいの違いをガッツリ比較してみました。
というわけで、スロージューサーの中で一番売れているヒューロムというメーカーのスロージューサーを借りたので、いわゆる一般的なジューサーミキサーと色んな食材でジュースを作り比べてみました。
フレッシュな野菜ジュース、フルーツジュースが、健康にいいことは分かっている。でも、いまいち美味しいジュースができない!のはもしかしたら、ジューサーの違いかもしれません。
目次
- 1 スロージューサー ヒューロム H-AA
- 2 いわゆる普通のジューサーミキサー
- 3 スロージューサーとジューサーミキサーとの比較
- 4 スロージューサーでシャーベットを作ってみた
- 5 スロージューサーとジューサーミキサーの比較まとめ
- 6 今回使ったスロージューサー ヒューロムH-AA
スロージューサー ヒューロム H-AA
まずは比較するスロージューサーの方を簡単に紹介します。
今回使っているスロージューサーはこれです。 ヒューロムのH-AAというスロージューサーです。
ヒューロムのスロージューサーには3つの機能というか、搾る方法があります。
▶左が、ジュースを搾る用のストレーナーで、ジュース用のストレーナーは、野菜や果物の果肉や繊維を取り除き、サラッとしたジュースにします。
▶真ん中がスムージー用のストレーナーで、柔らかい果肉や繊維の多いものをジュースにすることに向いているストレーナーです。
▶右がシャーベットやフローズンアイスが作れるフローズン用のストレーナーです。
搾る野菜、果物によってジュース用とスムージー用のストレーナーを使い分けてジュースを作っていきます。
いわゆる普通のジューサーミキサー
ジューサーミキサーの方は、家庭にある一般的なジューサーミキサーです。
ジューサーミキサーで回しただけだと、皮や果肉や繊維がダダ残りになるので、ジューサーミキサーで回したものを一度、濾したものと比べることにしました。
濾すのは、これ。
スロージューサーとジューサーミキサーとの比較
スロージューサーとジューサーミキサーで作ったにんじんジュースの違い
スロージューサーといえば、にんじんジュースと言われるくらいにんじんジュースが良く作られます。なぜって、普通のジューサーミキサーでは人参だけではジュースにならないから。
ジュースにする人参。よく洗って、ヘタと先を切り落とし、皮ごとザクザク切りました。スロージューサーの方は、口からはいるくらいのサイズに、ジューサーミキサーの方は、少しでも回りやすいように薄めに切りました。
各人参1と1/2本
スロージューサーはジュース用のストレーナーを使って、ただ人参を入れていくだけ。
にんじんジュースの出来上がり。
ジューサーミキサーの方は、人参だけだと細かくならなかったので、水を足して回しました。
しっかり回した人参+水を漉し器で濾します。
完成したにんじんジュースを見比べ、飲み比べます。
左がスロージューサーで搾ったにんじんジュース。右がジューサーミキサーで水を足して回したにんじんジュース。
ジューサーミキサーで作ったにんじんジュースの感想
・漉してもザラザラとした人参の繊維が残っている
・細かくするのに時間がかかり、出来上がったジュースはぬるい
・人参臭さが立っていて、5歳の娘も”うっ”とひとくち口をつけただけで飲もうとしなかった
スロージューサーで作ったにんじんジュースの感想
・人参だけで、こんなにジュースが搾れるんだ!というのがまずびっくり!
・サラサラとしたジュースで、人参ジュースってこんなに甘いんだ!ってくらい甘みがある。人参らしさはあるけれど、人参臭さは無い
・5歳の娘も美味しい!とゴクゴク飲んでいる
スロージューサーなら100%人参だけで美味しいジュースが搾れる!
スロージューサーとジューサーミキサーで作ったリンゴジュースの違い
各りんご一個+レモン1/8
スロージューサー用のりんごは種を取ってスロージューサーの口に入るくらいのサイズにカットし、スムージー用のストレーナーを使用。
ミキサージューサー用のりんごは、種を取って回しやすいように薄くスライス。がしかし、りんごだけでは回らなかったので、少々の水を足して回して漉した。
左がスロージューサーで搾ったリンゴジュース。右がジューサーミキサーで回したリンゴジュース。
どちらも、色止め用のレモンをしっかり搾ったけれど、明らかに色が違う。
ジューサーミキサーで作ったリンゴジュースの感想
・色止めのレモンを入れたものの、あっという間に茶色になってしまった
・漉してもツブツブが残っていて、ザラザラとした感じ
・まずくはないけれど、スロージューサーで作ったリンゴジュースと比べるとぬるく、味も口当たりも劣る
スロージューサーで作ったリンゴジュースの感想
・スムージーのストレーナーを使ったのでツブツブは残っているけれど、ジューサーミキサーのツブツブとは違って柔らかく、口の中に残る感じがしない
・ジューサーミキサーで作ったリンゴジュースよりもりんごの甘みが強い
・生のりんごを食べたときと同じ味がした
・色も良い状態が長く続いた(徐々に悪くはなる)
スロージューサーの方が見た目も味も美味しいリンゴジュースになった!
スロージューサーとジューサーミキサーで作ったトマトジュースの違い
各トマト1と1/2ずつ
スロージューサー用もジューサーミキサー用も同じ切り方。スロージューサーはスムージーのストレーナーを使用。
左がスロージューサーで搾ったトマトジュース。右がジューサーミキサーで回したトマトジュース。
ジューサーミキサーで作ったトマトジュースの感想
・トマトは水分も多く柔らかいのでトマトだけで回った
・回すと空気をすごく含むので、フワッととろっとした感じになった。見た目も泡々。
・その泡々のせいで、トマト味が薄く感じる
スロージューサーで作ったトマトジュースの感想
・火が入っていないので、いわゆる市販のトマトジュースとはまったく違う。”トマト好き、トマトジュース嫌い”という人は飲めるトマトジュースだと思う。
・ちょっと塩を足したほうが、味的には美味しい。
火の入っていないフレッシュなトマトジュースはトマトジュース嫌いの人でも飲めると思う
スロージューサーとジューサーミキサーで作ったスイカジュースの違い
スイカの皮を外して、ざく切り。適量。スロージューサーはスムージーのストレーナーを使用。
スイカとかぶどうとか、種があるものはジューサーミキサーではジュースにしづらいかな、と思ってやってみたけれど、ジューサーミキサーでも、丁寧に回せば、あんまり種は入らなかった。
左がスロージューサーで搾ったスイカジュース。右がジューサーミキサーで回したスイカジュース。
ジューサーミキサーで作ったスイカジュースの感想
・回し過ぎないように注意を払って回し漉したスイカジュースは予想していた以上に種の残骸が残らなかった。
グラスの底に溜まった種。
・スロージューサーで絞ったスイカジュースに比べて、やや泡立った感じ。
スロージューサーで作ったスイカジュースの感想
・何も気にせずスイカをポンポン入れるだけで、種が除かれるのは楽ちん
・グラスの底に溜まった種?最後まで飲んでも気にならないというか、種を感じなかった。
・ジューサーミキサーで作ったジュースと比べて、甘みがやや強かった。
味に大きさな差はなかったけど、種のまま何も気にせずジュースにできるスロージューサーに軍配
バナナ、豆乳、アーモンドのジュースでも違いを比較
これまで単体の野菜や果物で比べて見ましたが、ヒューロムのスロージューサーのについてくるレシピブックに載っていたバナナ豆乳アーモンドのジュースが気になったので、これでも比較してみた。
スロージューサーはアーモンドも搾れるの?という素朴な疑問。アーモンドは豆乳に30分以上浸しています。
左がスロージューサーで搾ったバナナ豆乳アーモンドジュース。右がジューサーミキサーで回したバナナ豆乳アーモンドジュース。
ジューサーミキサーでバナナ豆乳アーモンドジュースを作った感想
・いわゆるシェークみたいにドロッとした飲み物
・アーモンドのツブツブが口の中に残る感じ
・アーモンドをしっかり潰すために長く回したせいで、たくさん熱が発生しぬるい仕上がり
・これはこれで、まずくはないけれど、けっこう重たい
スロージューサーでバナナ豆乳アーモンドジュースを作った感想
・バナナの甘みとアーモンドのエキスが加わったサラッとしたジュース。美味しい。
・アーモンドのように硬いものでもしっかりと搾り、しかも温度が上がらず冷たい仕上がり
まったく別物ができる。がっつりならジューサーミキサー、さらっとならスロージューサー。
スロージューサーでシャーベットを作ってみた
これは比較ではないのですが、ヒューロムのスロージューサーH-AAは凍らせた野菜やフルーツでアイスやシャーベットが作れるので、作ってみました。
このフローズン用のストレーナーをセットして、冷凍庫で凍らせた野菜やフルーツを投入するだけ。
バナナを切って冷凍したものを投入。
バナナアイスが完成。
切ったトマトを冷凍したものを投入。
トマトシャーベットが完成。
凍らせた野菜やフルーツをただ投入するだけで、簡単にアイスやシャーベットができます。トマトのシャーベットは、冷やし中華や冷製パスタと組み合わせても美味しそう。
スロージューサーとジューサーミキサーの比較まとめ
スロージューサーに付属のレシピや、本やネットにはもっと色々な野菜や果物を組み合わせた、美味しいコールドプレスジュースの作り方がたくさんありますが、今回はジューサーミキサーとの違いを分かりやすくするために、野菜や果物、単体をあれこれジュースにしました。
あれこれ作ってみて分かったスロージューサーとジューサーミキサーの違いはこんな感じです。
- 何と言ってもスロージューサーで作ったジュースの方が断然美味しかった。
- ジューサーミキサーはかなり熱が発生して出来上がりのジュースがぬるくなる。 一方、スロージューサーで作ったジュースは、野菜や果物からまさに「搾った」という感じ。温度も上がらないし、生の野菜や果物そのものを飲んでいる感じ。熱に弱い栄養素をなるべく壊さないためにはスロージューサーが欠かせないことが分かった。
- スロージューサーという名前から、ジュースを作るのに時間がかかると勝手に思い込んでいたけど、スローなのは機械の回転の話で、ジュースはあっと言う間に搾られる。ジューサーミキサーで水を足したり、加減したりしながら回してとかやってるより、全然早い。
- ヒューロムのスロージューサーには刃がないので、子供も安心してジュース作り、シャーベット作りを一緒に楽しむことができる。
- スロージューサーの方は、パーツがそれなりにあるので、洗い物が面倒くさそーと思ったのですが、ジューサーミキサーと漉し器を洗うのと大差ない。コンパクトな分、スロージューサーのほうが楽かも。
スロージューサーで搾ったジュースを飲んだら、ジューサーミキサーでジュースを作ろうと思わなくなった。
今回使ったスロージューサー ヒューロムH-AA
今回使ったヒューロムの H-AAは、自宅で簡単にコールドプレスジュースが作れるスロージューサーです。ヒューロムは世界85カ国でシリーズ累計で770万台も売れているスロージューサーのパイオニア的な存在で、スロージューサーを専門に制作、販売しているメーカーです。
ヒューロムのH-AAを使って色々試してみて、やっぱり、ジューサーミキサーとは違う、ちゃんとしたコールドプレスジュースが作れるミキサーだということを実感しました。