嫁さんの実家に大きな柿の木があります。渋柿の木です。渋柿はそのままじゃ食べられないので、誰も採りません。
すずなりの柿がしのびなくて、毎年ちょっとだけ採って、さわしたり(焼酎をふりかけて柿の渋を抜くことです)、干したりして食べています。
今年は干すことにしたのですが、僕は白い粉がふいているようなしっかりと干された干し柿はあんまり好みじゃないので、わりと柔らかめのあんぽ柿くらいで干すのをやめます。
僕の中ではあんぽ柿とは「水分のある柔らかい状態で干すのをやめた干し柿」のことだと思っていたんですが、どうやらそれだけじゃないみたいです。
福島県伊達市梁川町五十沢(いさざわ:旧伊達郡五十沢村)で大正年間に開発された。
渋柿を硫黄で燻蒸して乾燥させる独特の製法で作られる。単に干しただけの干し柿は、乾燥して黒く堅くなり、さらに時間が経過すると糖分の粉を白く吹く(ころ柿など)。これに対してあんぽ柿は、半分生のようなジューシーな感触で、羊羹のように柔らかいのが特徴。
引用 – Wikipedia
ええ〜っ!そうなの?あんぽ柿ってただ干して、早めにとりこんだ干し柿のことじゃないのか〜
がしかし、おうちで硫黄で燻したりて出来ないし、危ないし。。。これまで通り、早めに取り込むだけの方のあんぽ柿を作ります。
ちなみに、枯露柿(ころがき)は、むしろの上で転がしながら乾燥させる様子から来たもので、つるし柿は軒下などに柿を吊るして作るところからきた言葉です。みんな干し柿のことですね。
干し柿を作るにはまず収穫するところから気をつけなければいけないことがあります。
柿のなっている枝もT字に残して採ります。T字の枝を柿に付けておくと干すときに楽なのです。
ま、枝が付いてなかったらなかったで、クリップを刺して引っ掛けたり、棒を横から刺したりとやり方は色々あるんで大丈夫です。
さて、渋柿をざっと洗ったら、ヘタを手でとれるとこまでムキムキして、柿の肩のところをぐるっと包丁で剥きます。
そしたら、包丁でも、ピーラーでもいいので、上から下に向かって剥いていきます。
こんな感じです。
全部剥き終わりました。
結構たいへんでした。ピーラー使えばよかった。。。無駄になんちゃって料理人魂が。。。
皮を剥いたら、サッとお湯の中をくぐらせます、5秒位。
サッと湯をくぐらせることで、カビにくくなります。焼酎を霧吹きで掛けたりする人もいます。柿に焼酎を飲ませるのはもったいないので、僕は湯をくぐらせるだけです。
ザルとか網に上げておきます。
粗熱がとれたら、ヒモにくくりつけます。柿同士がくっつかないようにしてT字の枝にくくります。ヒモはビニールの紐を使うほうがカビにくいらしいです。
あとはこれを雨の当たらない、風通しのいいところにぶら下げればとりあえずOK。
1週間位して、外側が乾いてきたら、柿を揉みます。揉むことで早く渋が抜けて甘くなります。
2,3週間くらいで、硫黄で燻さない方のあんぽ柿が完成します!たのしみ〜^_^
あんぽ柿とかって買うと結構なお値段しますよね。